ラズパイ4をSSD USBブートに変更して爆速高容量化する方法とSSD格納おすすめケース

2021/05/23

IoT ガジェット ラズパイ 開発

ラズパイとSSDを格納できるケース

こんにちはイチケンです。

micro SDの代わりにM.2 SSD 1TBからラズパイを起動(USBブート)できるように魔改造したので、そのやり方を紹介ます。これとオーバークロックを組み合わせると、もはや主力級ですね。

ラズパイのCPUクロックをPythonでPID制御しCPU温度コントロール

安定版bootloaderのリリースにより、USBブートはメチャメチャ簡単になっていますので皆さんもトライしてみてください。ブートディスクをSSDにするだけで高速化を体感できます。いきなりSSDはちょっとという方はUSB3.0のメモリでテストしてみてもよいかも。

この記事でわかること

M.2 SSDをスッキリ格納するケースを使ってラズパイOSをUSBブートする方法がわかります。

  • M.2 SATA SSDをスッキリ格納できるケース
  • SSDを使ってラズパイOS 32bitをUSBブートする方法

前提条件

まず前提条件となる私の環境です。

  • Raspberry Pi 4 Model B 8GB
  • Raspberry Pi OS 32bit (Linux arm 5.10.17-v7l+, Raspbian 8.3.0-6+rpi1)
  • Bootloader Apr 29 2021

使用機器の紹介

ケース

SSDをUSBブートしている記事は今までいくつか見てきましたが、どれもUSB-SATAケーブルでラズパイとSSDを接続しており、スッキリ感がなくやる気にならず今に至っていました。

そんな中、出会ったのがこのケース!

Argonケースとラズパイを並べたイメージ

M.2 SSDをケース内に格納できるので見た目スッキリ。それだけでも十分高得点なんですが、背面にポートをまとめることによりさらにスッキリ感が増してます。

背面ポート

電源ボタンもいいですね。USB側にON/OFFスイッチがなくても本体についているのでわざわざスイッチ付き電源を買わなくてOK。

電源ボタンの挙動

ファンはCPU温度に応じて自動コントロール。ほぼ文句なし。

CPU温度によるファンの制御
ケースを分解した状態

あえてマイナスを上げるなら、分解しないとmicro SDが取り出せないことくらいですね。

とにかくこのケース最高に気に入りました!M.2なしの通常バージョンもあるので、SSD不要ならそちらがおすすめ。ハット使わないならこのケース以外の選択肢はないのではと思うくらいの良さですね。

Argonケースを設置したイメージ

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M.2 SATA SSD

M.2 SSDが格納可能なケースですが、注意が必要なのはSATAタイプ必須であるということ。NVMeは非対応であることに注意しましょう。下のリンクは私が実際動作確認している型番のものですので間違いありません。

M.2 SATA SSDをケースに接続した状態

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USBブート設定

OSアップデート

まずは毎度おなじみアップデート。

sudo apt update
sudo apt upgrade

次にBootloaderのバージョンをアップデート。2020年夏頃に安定版がリリースされているのでそれより新しいものにしましょう。

バージョン確認は次のコマンドでできます。

vcgencmd bootloader_version

2020年8月以降であることを確認しましょう。

bootloaderのバージョン確認

Bootloaderアップデート

Bootloaderはコンフィグからアップデートします。

sudo raspi-config

6 Advanced Options

A7 Bootloader Version

E1 Latest

E1 Latestの選択画面

新しいBoot ROMで起動するかするか聞いてくるので「Yes」

再起動するとBootloaderのバージョンが新しくなっています。

vcgencmd bootloader_version
bootloaderの最新バージョン確認

micro SDデータを丸ごとSSDにコピー

micro SDに入っているOSを含む全データをSSDにコピーします。ラズパイOSにはちょうどよいアプリが最初から入っています。

アクセサリ → SD Card Copier

Copy From Device:コピー元のmicro SDを選択

Copy To Device:コピー先のSSDを選択

SSDが初期状態ならNew Partition UUIDsにチェック

Start

SD Card Copierの選択画面

初期化していいか聞いてくるので「Yes」

初期化確認

コピーが開始されます。

USBブートに変更する

ではSSDにコピーしたOSから起動できるように設定を変更します。

sudo raspi-config

6 Advanced Options

A6 Boot Order

2 USB Boot

設定変更ができたら「Finish」から終了して再起動します。

スクショの通り、micro SDはただの外部ストレージ扱いになっています。

再度シャットダウンして、不要になったmicro SDを取り外しましょう。以上でUSBブートの設定は全て完了です。

簡単ですよね。容量が激増しているのが見れます。

SSDのUSBブート化によるルート容量大幅増

最後に

いかがでしたか?

さらにモッサリ感を体感的に無くすにはクロックの下限側を引き上げるのが経験上有効です。リンクの記事の前半に、クロック上下限の変更方法を記載していますので、合わせて実施してみてください。

ラズパイのCPUクロックをPythonでPID制御しCPU温度コントロール

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